筋肉の変化 筋力は加齢とともに弱くなり、とっさの動き(瞬発力)もスタミナ(持久力)も老化によって低下していきます。
関節の変化 骨や軟骨がすり減ったり、骨のトゲ(骨棘)ができ、痛み、腫れ、運動障害を起こすようになります。このような変化は、体重がかかる膝、股関節にもっとも多く発生します。
骨の中の変化 カルシウム、タンパク、リンの量が減少してくることで骨がもろくなります。骨粗鬆症はその代表的な病気で、高齢者、特に閉経後の女性に多く、背骨や大腿骨などの骨折が起こりやすくなります。
★骨がもろくなるのを防ごう!
カルシウム、良質なタンパク質、ビタミンDなどを多く含んだ食事をとることが必要です。日光浴や適度な運動も、骨を強くするのに役立ちます。
★関節に負担をかけないために!
階段の手すりやステッキを利用しましょう。太りすぎも要注意です。入浴や関節を温め血行を促進します。また、筋肉を鍛えることで、関節の変形を防ぐことができます。無理をしない程度にトライしてみてください。
物事を考える力 計算する能力や新しい物事を覚えたり理解する力は、年とともに衰えをみせてきます。しかし、古いことに関しては、その記憶や総合的な判断力は、高齢になっても低下することはなく、さらに芸術的なセンスも、加齢による変化はないといわれています。
心の変化 加齢とともに、病気や老後の生活などに対する不安を感じ、抑うつ状態になる方が増えてきます。性格的には、疑い深くなったり、頑固になったりする方もいますが、逆に、いつもニコニコ円熟した性格に変わっていく方も見られます。
高齢者の場合、ある程度の物忘れや、性格の変化は、多くの人にみられる自然の変化と考えられます。しかし、アルツハイマー型痴呆のように高度なボケ症状が進行することもあり、このような場合は、家族とともに暮らすことが困難な状況になることもあります。
年をとると、だれでも忘れっぽくなります。物事を少々忘れたからといって、「ボケたのではないか」と思い悩む必要はありません。 |