高齢者の健康を守るために
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 「もう年なんだからしょうがない」
 あなたは、こんな気持ちになっていませんか?年をとることイコール体が弱くなったり病気になるということではありません。年をとっても健康を維持し、それなりに快適に暮らすことはできます。さらに世の中には80歳を越えても社会の優れたリーダーや、偉大な芸術家として活躍している人も大勢います。
 年を加えるごとに体にはさまざまな変化が起こってきます。その変化を正しく理解したうえで、いかに健康を維持していくか、日常生活に生きがいを感じながら暮らしていくか、工夫と努力を怠らないことが大切です。

感覚器に起こる変化

 加齢により最も早く変化が起こるのは目です。目の老化の代表的なものは老眼で、40歳ごろより始まります。高齢になるにしたがい白内障もすすみます。同時に耳鳴りや難聴といった耳の変化が起こります。目や耳の変化は日常生活に支障をきたします。
悲観する前にちょっと待って!
 難聴の原因として、耳あかの詰まりや老人性の中耳炎など治療によって治癒するものも多いので、まず、耳鼻科で診てもらいましょう。耳鳴りの場合は、原因となる重大な病気がない限り、ある程度共存していくことも必要です。
 視力低下は老眼鏡などのメガネの調整不良が原因ということもありますが、圧倒的に多いのが白内障です。現在は、高齢者でも比較的安全に白内障の手術ができます。ぜひ、眼科医に相談してください。
ご家族やお友達へ
 目が悪くなると出不精になり耳が遠くなると人と話すのをめんどうがります。これが問題です。家族や友達はその気持ちを察して、積極的な生活ができるように、補聴器やメガネの使用をすすめましょう。
 通常、高い声から聞こえにくくなります。話しかけるときは、耳元でゆっくり、はっきり話してあげましょう。また字の大きさにも注意を払ってあげてください。

 胃腸と肝臓 

このような変化が!

こんな工夫をしましょう!
 胃酸が減少し、胃や腸の動きが全体的に低下します。食欲がやや減退し、便秘傾向の方が増えてきます。若い人のように油っこいものが食べられない、おなかがはるなどの症状も出てきます。
 肝臓は、加齢による変化が最も少ない臓器です。
 食事は腹7〜8分目、副食の種類は多くします。お酒は1合程度、食後30分は安静に。
●胃炎や胃潰瘍はストレスだけでなく薬でも起こります。慢性の腰痛や神経痛などで痛み止めを長期服用している場合は、医師のアドバイスを!
●慢性肝炎の方 医師による定期的な管理を怠らないで!

 心臓と脳血管 

このような変化が!

こんな工夫をしましょう!
 血圧が上昇し、脈の乱れを指摘される人が増えます。軽度の場合は、特別な病気と考える必要はありません。
 全身の動脈硬化が進むと、心臓病や脳梗塞を起こす可能性が高くなります。動脈硬化を完全に無くすことは無理ですが、ある程度の予防は可能です。
 心臓の血液を送り出すポンプとしての働きも弱まってきますが、日頃からこまめに体を動かすことで、ある程度衰えを予防することができます。
 バランスのとれた食事、特に動物性脂肪を減らし魚介類、海藻、緑黄色野菜を多く取り、適度な運動を心がけます。
●糖尿病、高血圧症、高コレステロール血症などを医師に指摘されているのに放置したままの方 →心臓病や脳梗塞を起こす確率大です。ただちに医師の指示に従ってください。
日常生活上の注意点
・信号やバス停などで急に走らない。
・急な坂道は一気に登らず途中で休む。
・冬、家の中の温度差に注意!トイレや風呂の脱衣所はあらかじめ暖めて

 肺 

このような変化が!

こんな工夫をしましょう!
 肺の弾力性が減少し、酸素を効果的に体に取り入れる能力が落ちます。また慢性的に咳や痰を訴える人が増えます。特にタバコを長年吸っている人に多いので、タバコは吸わない、またはなるべく早くやめましょう。
●ちょっとしたカゼから肺炎を併発することがあるので要注意です。
●慢性の呼吸障害(喘息や慢性気管支炎など)のある方 →医師の指導のもと効果的な呼吸法(複式呼吸、口すぼめ呼吸など)や、水分を多めにとって上手に痰を出す訓練をしましょう。
→カゼなどの感染症状が出たら、なるべく早く医師の治療を!

 腎臓と泌尿器 

このような変化が!

こんな工夫をしましょう!
 尿は腎臓で作られ、左右の尿管を通って膀胱に溜まり外部に排出されますが、腎臓の機能が少しずつ低下します。膀胱の機能も衰えます。
 夜中に何度もトイレに起きたり、ちょっと力を入れた拍子に、尿が漏れるという訴えが増えます。
 男性は前立腺の肥大が進むと排尿困難になり、生活に支障をきたすことがあります。
●腎臓を守るには
 塩分を控えバランスの良い食事を
→軽い夜間頻尿、尿漏れは、医師のアドバイスで改善も。前立腺肥大による排尿困難は、程度によっては手術も。
いずれにしても、かかりつけ医に相談しましょう。
●慢性腎炎やネフローゼの方 →定期的な医師の管理が必要です。

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